banzoku22のブログ

着物とお酒と甘味があればご機嫌です♬

リサイクル着物の失敗談 #1

本ページに記載の内容は、あくまで個人の見解です。本ページ記載の内容により生じたいかなる損害も補償いたしまねます。また、記載内容に誤りがある場合があります、正確な情報が必要な場合は専門家などに確認ください。

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はじめに

失敗談というか、無知が故に何もわからず商品を買ってしまったお話しです…

着物に興味を持ちはじめた始めの頃、まずはリサイクル着物でとネットで検索し、男物のアンサンブルで帯下と博多織正絹の角帯付きの「本場奄美大島紬」「120亀甲」なるお品を発見👀

リサイクル着物としては、少し良いお値段でしたが、界隈では有名なお店の通販でしたし、反端も証紙も付いていたので、ポチッとな👆


お値段は、諭吉さん(送料・税込)と言った感じで

平たい着物専用段ボールに梱包されており、ビニールもしっかりされていて、たとう紙に着物が包まれて到着〜〜🚛


まだ、あまり知識もなく、なるほどぉ〜これが本場奄美大島紬かぁ〜と
色々と、ネットを彷徨いながら調べてみると。。。

織口に最端に、地球印が金色っぽい糸で本場奄美大島の赤文字が織られ、その上に、機屋さんの名前が入る(これは入らない場合もある)って
そもそも、機屋さんの名前でなくて、別誂と

しかし、証紙そのものはそれっぽいし
布に貼られ、パンチはされている(証紙の凸凹の点字のようなもの)
定尺なんて判も押されている、、、

 

この子はどこの子なのだろうか?


う〜ん、これは本物!?なのだろうかという疑問が😅💦

 

困った時は、売られていた所に聞いてみよう!ということで

調べたことと、疑問なことをお問合せすると

買い付けをしている方から丁寧なご連絡が💖

 

戦中〜戦後にそのような状態で出回ったと聞いたことがあるとのことで

ただ、書かれているものを読むと確かに謎が残りますねと率直にお答えくださり

謎ですが、リサイクル着物なので、元の所有者さんに聞くという訳にもいかず
ある意味、なかなかに珍しいお品ですねということで、とても誠実に楽しいお話をさせていただきました🙇‍♂️

 

 

しかし、謎解きは暗礁に乗り上げ!?たわけで

どーしたものかと思案して、思い切って、産地の組合さんにお問合せ!!です

 

そして、何とご丁寧にお返事をいただき

合格印又は不合格印のどちらかが布地にかけて押されるのですがそれが無いこと
また、XXXXXさんという機屋を聞いたことが無い(証紙に記載されている製造者)ことなどを考えると、組合ではこちらの商品を「本場奄美大島紬」とは認定できないとのことで📩

戦中〜戦後にかけて云々も、どさくさはあったかもしれないけれど
そのような形で出荷された商品を組合では「本場奄美大島紬」とは認定できないとのことで、そりゃそうだって話です(納得です)

 

反面、産地で織られたものの検査を通していないものや、製法などが規定されていものでない、さまざまな事情で組合に入っていない場合なども、認定はしてくれないので、その商品名を名乗れなかったりもするようです😯

 

となると、新反であろうと、リサイクル着物(個人法人問わず)であろうと

商品として販売する場合、組合(検査機関)が「本場奄美大島紬」とは認定できないものを、「本場奄美大島紬」とは売れないってことにはなろうかと思います🗒

 

これに関しては、リサイクル着物界隈は割といい加減なことろが多いと感じています

反端や証紙すらついていないのに、本場結城紬とか、本場奄美大島紬とか記載されて売られていたりすることが多く、中には、明らかにネットで組合が公開している情報からでも、偽物証紙なのに本物と売っているところも💀

 

V●I●●ONやC●●N●LやRo●●xの偽物を本物と表記し販売したら、摘発すらされるわけですが…

玉石混交

もちろん、全てのリサイクル着物のお店がというわけではなく

お店の規模大小とは関係なく、徹底していて、反端と証紙がないものは、紬、縮緬などまでの表記となっている、あくまで推測なのでXX風としか言えないのですがと説明し、しっかりされているお店もあります💖

 

また、質問すると、保管臭なども誠実に答えてくださったり

一定期間内であれば、帯は絞めていない、長着は帯や腰紐を締めて着ていなければ返品可能なお店もあります👘♬

 

そういう、リサイクル着物店が増えてくれるといいなぁ〜と思います✌️

 

反面、百貨店などの催事でも、POPは売り場担当さんのチェックがあるので
小紋とか紬なんて書かれているわけですが、数人の店員さんが来て、反端や証紙がないのに、さもそれっぽく本場XXXですよ〜とか話はじめて売ろうとするお店もあります

 

色々と言われることが多い呉服店
XX花織とか、現代結城XXXとか、創意工夫をされている商品はありますが(普通に本物ではないのですと説明されます)
さすがに「ではない」ものを「である」として売ることは、そうそう無いので(詐欺になると思われますし)、お値段などはさておき、その点ではしっかりしている所が多いと思います!(バブル期に一部で偽物が出回り信用を失ったという反省もあるようですが)

洗い張り〜お仕立て直して

で、話を戻して

ここまで謎解きをしてくると、このお着物にも相当愛着が湧いてきました😄

販売していたお店の方や、見てくださった検査機関の方と何回かお話しして

いくつかの仮説は見えてきたのですが、それは妄想の域なので、こちらには書かないこととします🙇‍♂️

 

そして、ある意味では本物よりレアなのではと、お気に入りの逸品になるに至りました

 

ダメですね、ブランドだけに目を奪われていて

ここまで来て本当のこのお品の良さにやっと気がつき始めるということじゃ、反省です🙇‍♂️

 

どうであれ、この細かさの亀甲は国内はもとより海外であっても、現在織られることはなかなか無いそうです❗️

それに、技法は大島風なので、薄くて軽く、シャリっとした肌触りが好きです♬

 

そんなわけで、長着の身丈と裄が短く・身幅が大きかったのと、羽織の丈が短かったので、洗いばりをしてお直しをすることに😊

正花の通し裏がついていたのですが、撤去し単衣にしました💡

(暑がりなので、冬場のすごく寒い時期意外袷は着ないので)

 

拡大すると「一元」(風車の形)に見えなくないけれど、どーなんでしょうか?(反幅38cmとして、6.5X19で123.5なのでおおよそ120亀甲はありそうかな?)

 

本物の奄美大島

元々の羽裏についていた縫い取りの羽裏です

こちらは、今一番のお気に入りの茶の泥染本場大島紬(2000円)を洗い張りして仕立て直す際の羽裏にする予定です✌️

 

 

これは本物の反端と証紙です

 

注:

最終的に、表記と異なる商品だったので、返品を受けますとお申し出がありましたが、私が欲しいのでということで辞退したのですが、謎紬として妥当な金額分を引いた返金をうけました(結局2000円で購入)

その後も、色々とトラブルなく商品を買わせていただいております


参考にした資料

奄美大島

amamioshimatsumugi.jp

 

鹿児島

oshimatsumugi.com

www.kagoshima-it.go.jp

 

www.kagoshima-it.go.jp

www.kagoshima-it.go.jp